Rita's art of life.

人間の研究をしています。

【漫画】マギ

仕事の合間にちょびちょびと、約1ヶ月かけて読み終わった『マギ』。大変幸福な作品に出会えた。

 


友情、バトル、魔法、出会いと別れと少しの恋。間違いなく王道の少年漫画。

にもかかわらず、こんなに心を震わせるのは、たぶん扱った題材が『人間』だから。

 


バスケでも、海賊でも、忍者でもない。その辺に普通にいる【人間の心】をとことん突き詰めた物語。ベースになっているのは、聖書の創世記。

 


『自分は何者なのか?』

『自分はこういう人なのかもしれない。』

『自分はこういう存在だ!』

『この役割のために生まれて来たんだ』

 


そんな1周目の問答。

 


『世の中はどうなっているんだろう?』

『どうしたらもっと良くなるんだろう?』

『そのために自分はこうしていこう!』

 


自分で切り拓こうとする2周目があり、

 


『自分は何者でもなかった。』

『全ては決まっていて自分なんてものは何でもなかった。』

 


自分よりはるかに大きな流れがあると知ってしまった3周目

 


『じゃあもうやるべきことなんてないじゃないか。』

 


全てが投げやりになり、真っ白になる4周目

 


そして…

物語は『それぞれが信じる方向』へ。

 

 

 

自分の人生を追体験したようなストーリーで、時に気持ちは重く、時にまっさらな涙が止まらず。

 


読んでいる1ヶ月間がとても幸せだった。

 

 

 

戦争がなぜ起こるのか、という問いにも、一般的に言われている『正義と正義のぶつかり合い』よりもさらに踏み込んだ表現をしていて俄然腑に落ちたし、作者すごい…の連続でした。

 


枝葉ではない幹の部分、ドーーーンっ!って感じの作品。とてもおすすめ。

次はまたちびちびと外伝を読みます。

 

 

最近自分の中で憑き物が落ちたような感じで、結構軽くなってきました。よかったよかった。

 

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